The Metaverse: And How it Will Revolutionize Everythingの著者、Matthew BallがScott Gallowayのpodcastに登場、メタバースについての考察を述べました。
The Metaverse: 他言語翻訳は2023年になりそう。
1. メタバースはインターネットに置き換わるものではなく、新しい体験を付加していく新しい技術。これまでのインターネットは3D情報を同期的にコミュニケーションするのに最適化されたものではない。メタバースによって、gifやmp4、VR/ARはもちろんホログラフィーなどでリアルタイムでの仮想空間でのコミュニケーションがリッチになる。
2. Metaが力を入れているエリアは、OculasなどのVRヘッドセット、フォートナイトやマインクラフトなどの仮想空間、そしてまだ全貌は見えないし、プロダクトもわからないが、CTRL-labsの買収に見られるように他のウェアラブル端末。端末として、携帯電話から他の端末にいつ、どのように移行するのか、が鍵となってくる。
3. メタバースに相性の良い業界はもちろんゲーム。あと、デジタルツインを活用すると、B2Bのシミュレーションでも活用が期待される。例えば空港を作るときにどこにゲートを作るか、緊急事態の導線はどうなるか、などシミュレーションできる。
4. もしAppleが、高性能のオンラインとオフラインをAR/VRゴーグルを出したと想像したとき、現在のapp storeはフィジカルな商品には課金していないが、もしメタバース上の商品がAppleを通じて売買されるとなると、手数料が課される流通総額は膨大になる。複数の金融機関によると、2030年までに2.5-16兆ドルの3Dシステム関連のグッズの取引が予想される。フォートナイトはデジタルグッズだけで250億ドル販売している。
5. この変化において、どのような企業が成功するのか? プラットフォームシフトの際の5つの会社の類型 1. 破壊されてしまう企業:ブロックバスター 2. 破壊まではいかないが、誰も気にしなくなる企業:スカイプ、AOL 3. 適応して成長する企業:モバイル時代に適応したfacebook 4. コアビジネスを変えて成長した企業:microsoft 5. 新しく参入する企業;tiktok どの企業がどの類型に入り、成功するのか見極めるのは非常に難しい。
NFTの視点からだと、メタバースはその活用例の一つとして見てしまうことが多かったですが、メタバースそのものが3Dでの同期を可能にし、リアルだからこそ様々な課題解決に活用されうる、というのは新鮮でした。例えば医療業界で、手術のシミュレーションなんかにも使えるのでしょうか。逆に、NFTの規格が統一されてデータがウォレットとともにポータブルになったとしても、メタバース上での互換性の表現にはまだまだハードルが残されているようで、これらの新しい体験がどのように作られていくのか、今後も要チェックです。